会津若松市で「医療・福祉分野でのシリアスゲーム活用を考えるシンポジウム」が行われ,「ゲームのチカラと高齢者福祉への活かし方」という演題で粟飯原先生と一緒に講演を行うとともに,「ICTとシリアスゲームを活用し,会津で高齢福祉産業を生み出そう」というテーマでパネルディスカッションのモデレータを行ってきました.
会津若松市の人口は約12万人,高齢者率は31%を越える全国平均を上回る高齢者率の街です.会津若松市が抱えている高齢者福祉に関する課題はおそらく全国共通の課題.今回全国に先駆けてシリアスゲームの高齢者福祉をターゲットとした新産業化を考えようと,シンポジウムに多くの皆さんが集まりました,特に,会津若松市役所の健康福祉課と観光商工課の皆さんに加えて,地元で高齢者福祉施設を運営する皆さんが集い,その場で次々と意思決定ができたのはとても爽快でした.室井市長にもお越しいただいてシリアスゲームTANOを体験していただいたので,今後会津若松市はシリアスゲームの分野で大きな変化を起こせるのではないかと感じました.
私の講演の中では,ゲームのチカラを紹介した後,そのチカラを世の中の課題解決に活かすシリアスゲームについて紹介,続いてシリアスゲーム先進国のオランダが,この約10年でシリアスゲームを新IT産業として確立するに至った要因等を紹介しました.その中で最も大きいのは「市長ゲーム (Mayer's Game」ですが,次に大きいのは2014年から始まったアプライドゲームジャムです(オランダではシリアスゲームのことをアプライドゲームと呼ぶ).アプライドゲームジャムは,オランダと韓国でシリアスゲームの教育と国際化に関する政府間協定で実施されるようになったもので,半年毎にユトレヒトと浦項で行われているイベントです.日本からは2016年に粟飯原先生が初参加した後,日本大学からは毎年学生が参加しています.
時を同じくして2014年には元東京工科大学の岸本先生が我が国でもシリアスゲームジャムを始め,以後は古市と粟飯原も運営に加わり,2019年12月には第8回シリアスゲームジャムを実施したことから,オランダとはほぼ同等のシリアスゲームの産業化の基盤が我が国にも既に構築できています,そこで,「会津シリアスゲームジャム」の来年開催を提案したところ,その場で開催することが決定しました.今回は2泊3日の泊まり込みで実施することが決まったため,全国・全世界で高齢者福祉とシリアスゲーム制作に興味のある若者が集うイベントにすることができそうです.詳細はまたアナウンスします.
