古市研究室 新着情報
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3月14日(火)に第四部, 3月12日(日)に第三部, 3月11日(土)に第二部を追加しました.

2015年4月から生産工学部ではGlo-BEプログラムがはじまり,昨年に続いて今年もStudy Abroad Program 2017 in Seattleを2017年3月5日(日)から19日(日)の2週間で実施中です.このプログラムの様子を,今年はStudy in the USA Seattle組,略称「シアトル組」と題して,引率の古市先生が現地からレポートし,生産工学部のHP上に適時掲載されます.本HP上ではその一部を掲載中です.

第一部〜出国からシアトル到着・ホストファミリーへの分宿まで〜

今年のシアトル組の参加者は13名,Glo-BEプログラムの10名に加えて一般の学生3人も加わりました.男子が11名,女子が2名で,全員が1年生です.所属学科は機械工学科,電気電子工学科,建築工学科,応用分子化学科,マネージメント工学科,環境安全工学科,創生デザイン工学科の7学科です.今年は数理情報工学科の参加者がいないのが少し残念です.本レポートでは,成田空港出発からシアトルに到着してホストファミリーに分宿する所までをレポートします.

出発日の3月5日(日)当日は春が来たかのような陽気だった.当日午後JRは総武線快速がしばらく事故により止まっていたため,3名の学生が集合時間の15:00に到着できずちょっと心配したが,あらかじめSNSを介して連絡を取り合っていたため,特に問題なく15;30には全員が集合した.カウンターでe-ticketを受け取り撮ったのがこの集合写真である.

成田空港で集合

出国時にはセキュリティチェックで色々あったが,詳細は生産工学部のHPに記載する.出発は3月5日(日)17:25, フライトは8時間半,途中4本も映画を観た学生がいたのにはビックリした.

搭乗したデルタ航空166便

シアトル到着は同日朝9:30,入国手続きの後,今回2週間滞在するELS語学学校の先生方と空港で合流,早速全員相互に自己紹介して記念撮影をした.迎えに来てくださったのはリッキー先生,キャシー先生そしてブレンダ先生の3名で,その後3台の車に分乗してホストファミリー宅を巡回し,お世話になる家に各学生を預けた.各宅は一戸建てで,他国または日本からの学生と一緒の場合が多いようで,いわゆる下宿屋といった感じであった.

 明日(3月6日)はいよいよELS語学学校でプレースメントテストとオリエンテーションが行われ,7日からレベル毎にクラスが分かれて授業が始まる.今後各学生の英語力がどれだけ高まり,そしてどれだけ多くの友人ができるのかが楽しみである.

シアトル到着

入国手続き完了直後

2週間英語を勉強するELS語学センタの教員と合流

第二部 〜ELSでの授業開始〜

シアトルに到着してホストファミリーに分宿するところまでレポートした前号に続き,本号では今回2週間の研修を受けるELS語学センターでの授業の様子をレポートします.

2017年3月6日(月),学生たちは各ホストファミリーから各自バスでELSまで向かった.初日の集合時間は8:15,近い学生は約30分,遠い学生は1時間半かけて通うので,生産工学部の1限目の講義に出るよりも早く家を出た学生が多かったことであろう.

ELSはダウンタウンから坂を約10分程登ったキャピタルヒルの一角にある小さな語学学校だ.学生数は季節によって異なるが,約70人から最大でも100人である.学生の国籍はまちまちで,教室の中でお互い自己紹介した時にわかっただけでも,サウジアラビア,コロンビア,ブラジル,メキシコ,韓国,中国,そして日本人等である.英語を学びにきているのは全員の共通目的であるが,米国の大学または大学院へ進学するための準備として来ている学生がとても多いようである.TOEFL/IELTSのスコアを短期間にアップするためには,この環境は最適であろう.ただ,大学院進学のために必要なGRE/GMATは独学する必要があるようだ.

キャピタルヒルの一角にあるELS Language Center
ELS Language Centerの入り口
ELS Language Centerのロビー

初日は, この週から始まる新しいクラス全員が集まってEugene先生から全体のオリエンテーションが行われた.7カ国から集まった学生または社会人はそれぞれ英語のレベルがバラバラなはず,Eugene先生の英語はそんなことには容赦せぬスピードであったが,適時個別に確認し,更に繰り返し同じことを話し,そしてホワイトボードに板書するので,おそらく全員一つも聞き漏らすことなく聴き取れたのではないかと思われる.授業時間は1コマが50分,我々の集中力が持続する適切な時間である.日本大学の学生達は,午前中の4コマの授業を2週間これから受ける.教室内の机の配置は写真からわかる通りコの字型.先生が真ん中に立ってウロウロしながらの講義形式は,総ての生徒との距離が近くてとても良い感じだ.

Eugene先生による全体オリエンテーション
ELSでのクラススケジュール

オリエンテーションが終わると,早速プレイスメントテストが実施された.Listening, Writing, Grammar, Speakingの試験を受けた後学生は全員LTC室へ移動し,緊張をストレッチでほぐした後,成績評価方法とホストファミリーでの過ごし方に関してオリエンテーションを受けた後,初日は終了した.

レイスメントテストでの緊張をLTC室でほぐし中
Brenda先生による評価方法に関するオリエンテーション
Kelsey先生によるオリエンテーション

2017年3月7日(火)朝は,昨日実施したプレイスメントテストに基づくクラス分け発表から始まった.日本大学生産工学部の13人の学生は,4つのクラスに分かれた.初級クラスが1つ,他は中級クラス3つに分かれ,報告者は中級クラスのミドルレベルに入って一緒に授業を受けた.1時間目はScott先生によるInside Listening & Speakingの授業.初日は先生の出身地カンザスの事について色々話してもらい,続いて全員が自己紹介.自分の名前をその国の文字を使ってホワイトボードに書き,加えて出身地の話しをした.サウジアラビアからの学生が多く,皆さん軍人や大学の先生をしながら長期休暇を取って学びに来ているのが印象的であった.

Scott先生によるInside Listening & Speaking

2時間目はEugene先生によるVocabulary in Use(良く使う語彙)の授業.本日のテーマは旅行(と移動)に関する語彙.プリントを併用して様々な状況で移動手段に関する語彙を学んだ.こちらの授業を受けて気付いた最も驚くべきことは,最初はまず全員が自己紹介するのだが, Scott先生の時と同様,約30分後に先生は約10人いる生徒の名前を全員覚えていたことである.こちらの先生方の,生徒の名前を覚えるスピードの速さにはビックリした.

3,4時間目はTravis先生によるSSP(Structure, Speaking Practice).そのまま日本語に直すと「構文・スピーキング演習」といったところだが,日本の英語の授業でいうと「文法」であろうか.日本では英文法を日本語で学んだので,文法の授業を英語で初めて受けると最初全然ついていけない.すなわち,時制はtense, 現在形はsimple present, 現在進行形はpresent progressive, 過去形はsimple past, 過去進行形はpast progressive, 現在完了形はpresent perfect, 現在完了進行形は present perfect progressiveなのである.日本での英文法の授業に対する提言であるが,英文法用語は絶対英語で教えた方が親しみを持てると思うのであるが,いかがであろうか?授業では間に10分間の休憩をはさみ,clauses(節)について学んだ.節はコンピュータ言語でも出て来る文法用語であるが,Travis先生の定義はとてもわかりやすかった.すなわち,最も小さな単位は「letters」, それが組み合わさったものが「word」,その組み合わせが「phrase」,そして最後が「sentences」である.Phraseとsentencesの違いは,文頭が大文字であるのが sentencesであるという定義,これには一本取られた気がした.

報告者にとって英語の授業を受けるのはイリノイ大学の大学院へ留学した際ESL(English for Second Language)を受けて以来であったが,当時と同じ感想を持った.

「英語の授業は英語で受けた方が断然楽しい!」

第三部 〜放課後の楽しみの一つはランチ〜

本号では,間もなく1週間目の海外研修を終えようとしているSeattle組の皆さんの放課後の様子をレポートします.

2017年3月9日(木)の午後,校外授業に出かけるためロビーで集まっていると,Kelsey先生から号令がかかった.「でかける前に大事なものを渡さねばならない,今日はNaokiそして明日はHayatoの誕生日,先生方から誕生日カードを渡します!」.驚く当人達を囲んで全員でハッピーバースディを歌い,午前中の授業の疲れがすっかり吹き飛んだ.

Kelsey先生から誕生日カードをもらうNaoki
NaokiとHayato
Birthdayカードには先生方からのメッセージがビッシリ
Hayatoはその後仲間とケーキを

ELSでの放課後は,こんな感じで色々なハプニングも起こりつつ,課外授業や自由行動で学生達は過ごす.そんな中でも一番楽しみは外食だろうか.本場のアメリカ料理を,コンビニ弁当も含めて毎日楽しんでいる.以下そのいくつかを紹介する.

アメリカ料理と言ったらまずはハンバーガであろう.日本ではあまりレストランでハンバーガを食べる機会がないが,こちらでレストランに入って注文に困った時には,ハンバーガを頼めば間違いない.大皿に乗っかったピクルスと野菜が溢れんばかりのハンバーガ,そしてXLサイズのフレンチフライ,店ごとに味が大きく違うので,学生の皆さんは隔日程度の頻度でハンバーガを楽しんでいるようだ.

慣れるまでは皆で一緒にレストランへ食べに行きました
これが米国では標準的なハンバーガ
学生リーダのHiroki
誕生日を迎えたばかりのNaoki
サンドイッチも典型的なアメリカ料理

アメリカ料理に飽きたら,シアトルには世界中の料理がある.特に多いのはベトナム料理とタイ料理,そしてもちろん中華料理もどこにだってある.更に驚いたのが,ESLの向かいのビルにあるのがKizuki,ラーメン屋である.夜は居酒屋になるので,ランチタイムにラーメンを皆で食べに行った.店内は日本の標準的なファミリーレストランサイズ程の広さがあるにもかかわらず,超満席.店内はロックが流れ,日本のラーメン屋とは全く違う,ナウくてトレンディ.きっとアメリカ流にアレンジされたラーメンが出て来るかと思いきや,予想を裏切る本格的な豚骨味.麺もスープもメンマも煮豚も美味しく,日本大学生産工学部近隣のいずれのラーメン屋とも対抗できる味であった.約1年前にオープンしたらしく,アメリカ料理に飽きたら一度寄ってみると良い.数件隣には寿司屋もあるようだが,まだチャレンジしていない.

ELSの真向かいはラーメン“輝月”
あらゆる予想を裏切る本格的な豚骨ラーメン等
シアトルの“輝月”は超オススメ〜

このように,シアトル組の学生たちは放課後も元気にグローバルエンジニアへの道を目指して頑張っている.

第四部〜校外研修〜

本号では,Seattle組の皆さんが海外研修の一環として実施しているKelsey先生の引率によるSeattle探検の様子をレポートします.今回はアンダーグラウンドとパイクプレイスマーケット,加えてスターバックス発祥の地シアトルらしく,最新のスターバックス情報もお伝えします.

シアトルに来たからにはまずシアトルの歴史を学ぼう,ということでKelsey先生と一緒にバスに乗って連れてきてもらったのがPioneer Square.ここは国の歴史的建築物保護地区となっており,活気ある地上の街並みの地下に,実はひっそりともう一つ別の街が眠っている.そこを訪れるのがシアトルアンダーグラウンドツアーである.

2両連結の市内バスで移動中の学生

地下街への入り口は,街中で良く見かける扉に鍵の締まった古いビルの階段から始まった.そしてそこを降りると広がっていたのが,ディズニーランドのアトラクションを思い出させるような,廃墟と化してはいるが19世紀の米国の街並みであった.

もう一つの街への入り口
地下に広がる19世紀の街並み

以下,簡単にガイドさんの話しをまとめる.

シアトルを本格的に開拓したのは1851年にやってきたデニー氏であるが,この街を命名したのは,それより以前に偵察にきてその後戻ったメイナード医師である.先住民族の友人の名前を取ってシアトルと命名した.

メイナード医師はシアトルの発展のため土地を安く売り,そしてヘンリー・イエスラーにはタダで土地を譲った.イエスラーはこの土地で製材所を経営し,街の発展に大きく寄与した.その後1881年から街には水洗トイレが普及したものの,街の中心は標高が低く,下水システムは満潮時にしかうまく機能せず,満潮時には逆流するという大きな問題が発生した.しばらくこの問題は解決されないまま,1889年にシアトルで製材所が火元となって大火災が発生,街は焼け野原となった.しかしこれがきっかけとなってシアトルの住民のコミュニティは強固となり,標高の低い街の中心街を埋めて標高を高くする,という一大プロジェクトが始まった.

結果として街は最大で10メートルの盛り土をしたため,それ以前の街は地下に埋没されたまま,いつしか歴史から忘れられた.

地下の街を探索中
ツアーの最後にガイドのジムさんと一緒に撮った集合写真

シアトルの歴史を知った次に行ってもらいたいのが,パイクプレイスマーケットである.実際には,ELSから近いのはこちらなので,Seattle組の皆さんにはこちらへ先に来たことを断っておく. このマーケットは1907年にできた.現存するマーケットとしては全米で最も古いものらしい.魚市場を中心に,花,果物やお土産物等,なんでも売っている観光名所となっている.

パイクプレイスマーケットの入り口
海産物
シーフードレストラン
果物
多くの店では試食ができる
学生たちが一番盛り上がったのは,入り口にある豚の銅像

本号で最後に紹介するのは,学生達が学んでいるELSから歩いて5分の所にある2014年にオープンしたばかりのSTARBUCKS RESERVE ROASTERY & TASTING ROOM.巨大な店内はコーヒーの焙煎工場となっており,コーヒー焙煎の全工程をみることができる.日本でも,2018年に中目黒の目黒川沿いに建築家の隈研吾氏(イリノイ大学同窓生)設計によるスターバックス リザーブ ロースタリーがオープンするらしい.シアトルの本店とどのように違うか,オープンしたら学生達には是非とも訪れてもらいたい. 街中にカフェがあふれるシアトル,コーヒー好きの学生にはたまらない場所がシアトルである.

ELSから歩いて5分のスターバックスリザーブ
店内はまるでコーヒー工場である
天井が高い
テイスティングができる他食べ物の種類も多い

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