今年度のゼミで取り組んでいるテーマの一つとして,DiamondTouchの音楽療法への活用法に関する検討を学生が取り組んでいる.
音楽療法のことを英語ではMusic Therapy(ミュージックセラピー)と呼び,音楽療法士(Music Therapist)は学位(Master's degree of Music Therapy)を取得している場合と,米国で1998年に設立されたAMTA(American Music Therapy Association, Inc.,米国音楽療法協会)や,その他いくつかの同様の協会が発行する認定書によりMusic Therapist-Board Certified等呼び名による資格を持っている場合が多いようである.Music Therapyに関してては,USUMTSA(Utah State University Music Therapy Student Association,ユタ州立大学の音楽療法学生協会)が中心となって作成したビデオ等が参考になるようである.
ビデオを観てわかるように,音楽療法の現場において現在はあまりコンピュータが活用されていないようであり,学生がゼミで取り組んでいるのは,DiamondTouchを活用すれば,音楽療法を実施するセラピストを支援することが可能になるのではないか,という発想である.また,セラピストの療法をPCソフト化することにより,そのセラピストによる療法と同様の療法を自宅等において利用することが可能になるのではないか,とも考えられる.
興味のある人は,音楽療法とはどのようなものか,まずは勉強するところから始めてみてはいかがでしょうか.
音楽療法にPCを応用する方法に関しては各国で研究が行われているようである.例えば,フィンランドのUniversity of Jyväskyläで行われたIntelligent Music System in Music Therapy等があるが,実用化の度合いは不明である.一方,Barbara Heroさんが開発したHarmonic Keyboardは製品化されており,今後現場で の普及がされるのではないかと想像される.また,これをPC上で動作するソフトウェアで実現したLambdoma Music Therapyが,DTの応用例と近いかもしれない.
[参考文献]
- The Lambdoma matrix and harmonic intervals, B. Hero and R. Foulkrod, IEEE Engineering, Medicine and Biology Magazine, Vol 18, pp. 1999
- Lambdoma Matrix by Wolfram Research Inc.
- The Pythagorean Lambdoma Harmonic Keyboard May Reveal Key to the Universe
- ラムドーマ
- ラムドーマとピタゴラス表
- ケプラーの球音楽