TV番組等/TV Media etc.

古市研究室では,研究成果の学会及び論文発表はもちろんのこと,その成果をTV等メディアを通じて広めることも目標としています.モデリング&シミュレーションまたはシリアスゲームに関する研究成果を紹介または用いた番組は次の通りです.

我が国ではシリアスゲームという名称がまだあまり知られてなかった2010年,コミュニケーションの促進を目的としたシリアスゲーム 「MU3 Table(マルチユーザ音楽制作卓)」,協調性の向上を目的としたシリアスゲーム 「Line Ho!ckey」,そしてテロ対策訓練を目的としたマルチプレイヤネットワークゲーム 「XAI」(解説機能付きAIのプロトタイプ)を紹介した1時間の番組.古市研究室として初めてのTV番組出演.

収録場所は23号館508室

番組名にシリアスゲームという名称を使った初めての番組.爆笑問題の二人が日本大学を訪れ,古市研究室のドアを開けるとそこには一風変わった研究空間があるところから始まる番組.番組中では,協調性の向上を目的としたシリアスゲーム「Line Ho!ckey」,4歳の子供を対象とした絵本の読み聞かせを支援するシリアスゲーム「MU3 PictureBook」,そしてソマリア沖に出没する海賊から我が国の商船を守る海上自衛隊と海上保安官の任務を体験するシリアスゲーム「Pirates Somalia(パイレーツオブソマリア)」等を紹介した1時間の番組

収録場所は23号館508と509室

お正月のスペシャル番組の中で,武田信玄と織田信長の戦いをコンピュータにより再現する部分を古市研究室で担当.この番組のために新たに開発したのがマルチエージェントシミュレーション方式による戦国時代の戦いを再現する「戦国FUSE」.戦国時代の各武将の統率力や忠誠心等を特長とする階層的組織構造におけるAI(人工知能)を歴史家の小和田泰経先生と共同で開発した.開発には約2ヶ月を要した.番組用にシミュレーションを実行中,岐阜城に籠城中の織田信長が密かに武田信玄が本陣を構える犬山城へ進軍したのには,小和田先生や番組スタッフも含めて大変驚いた.

ファッションモデルの佐藤栞里さんと毎週シリアスゲームに関してトークするラジオ番組.リスナーの方からの様々な悩み事に対し,それを解決するためのシリアスゲームについて語るという,全4回の番組.最終回は佐藤栞里さん自らが課題を出し,ドラマの撮影等本番時にあがらないシリアスゲームを作ってください!と頼まれ,一緒に作りましょう!とまとめて収録が完了.当時まだ19歳でモデルとして活躍されていた佐藤栞里さんだったが,現在では女優としてもご活躍中.緊張を和らげるシリアスゲームの需要は高いので,いつか一緒に創ってみたいですね.

覇王伝説のために開発した戦国FUSEをベースベースに寝返りのロジック等AI部分を大幅に拡張,関ヶ原の戦いにおける小早川が寝返らなかった場合のシナリオを再現した.

徳川家康が唯一負けた戦が三方ヶ原の戦いであるが,近年徳川家康の軍勢に関する新たな史実がみつかり,それらに基づいて「戦国FUSE」を用いて三方ヶ原を再現した番組.

1582年6月2日に起こった本能寺の変,その時備中高松城を水攻め中であった秀吉は,明智光秀を討つために京都山崎までの約230kmを2万の軍勢を率いて行軍し,6月13日の山崎の戦いで光秀を討った.これが中国大返しであるが,これだけの軍勢を行軍させるためには,我々が開発したマルチエージェントシミュレーション方式による交通シミュレータ「FITS」を用いると10日かかる.秀吉は本能寺の変が6月2日に発生することを知っていたのではないか,本能寺の変の黒幕は誰か?という1時間の番組.この番組用に当初は「戦国FUSE」の利用を考えたが,番組では戦闘場面の再現を目的としていないため,現在歩行者の再現を目的として開発中の「FITS」を用いた.

前編と後編を1本に再編集した特別編,中国大返しの部分は後編の中で使われた約10分が使われた.

豊臣秀吉が2万の軍勢を率いて備中高松城(現在の岡山市)から明智光秀討伐のため山崎までの約200kmを10日間で移動した中国大返し. その様子は2017年の”諸説あり!本能寺の変スペシャル”で再現した.そしてそのちょうど1年後の1583年6月,秀吉は織田勢力を二分する柴田勝家との賤ヶ岳の戦いに臨むため,大垣城(岐阜県)から滋賀県の木之本までの52キロを1万5千の軍勢を率いた美濃大返しを約5時間で達成したと言われる.果たしてそれは如何にしてなし得たのか?実験とモデリング&シミュレーションにより解明する.

1582年6月21日,明智光秀は丹波亀山城から京都本能寺まで約13,000人の兵を率いて20kmを超える道程を一晩で行軍,未明に本能寺で織田信長を討った.行軍ルートとして考えられるのは2つ.これだけの軍勢がどのルートを行軍したのか,そして本能寺をどのように取り囲んだのか,謎だらけだ.古市研究室のモデリング&シミュレーションチームがその謎を明らかにする.歴史探偵は本放送開始前に3本制作されたが,その第1作目が「本能寺の変」である.

NHK総合の番組「歴史探偵 黒船来航」では,日本大学生産工学部の古市昌一教授(モデリング&シミュレーション),国際関係学部の淺川道夫教授(軍事史),生産工学部の粟飯原萌助手(シリアスゲーム),生産工学研究科博士後期課程学生川上智君(現役海上自衛官)が出演しました.番組では,幕末1854年に2度目に江戸湾へ来航した黒船と,江戸防衛のために海上に築城された6つのお台場の砲台を舞台とし,もしその時に日米交渉が決裂していたらどうなっていたか?,これを日本大学の4名の各分野専門家が明らかにしました.見どころはたくさんありますが,この番組のために新たに粟飯原萌先生が開発したウォーゲーム PERULI を駆使し,近田アナウンサーによる戦況実況を交えての議論が見ものだった.歴史探偵は本放送開始前に3本制作されたが,その第2作目が「黒船来航」である.

2020年2月11日に行われた3回目の収録後

番組の収録は3回に分けて行われ,2020年1月13日,2月3日に続いて3回目が2020年2月11日(火)行われた.

古市研究室では,学生が長年マルチエージェントシミュレーション方式により「関ヶ原の戦い」や「三方原の戦い」等戦国時代の戦いを再現する「戦国FUSE」,中国大返しや美濃大返し等戦国時代の行軍を再現する「戦国FITS」等を開発してきました.しかし,今回の番組では近代の戦い再現が必要なため,2020年12月26日から粟飯原先生がプロジェクトPERULIを開始,2月11日を目標として大学院博士後期課程の川上さんと古市先生及び一部学部学生の協力も仰ぎ,ウォーゲームPERULIを新たに開発しました.PERULIの開発にあたっては,(株)構造計画研究所のartisoc4を用いた.

PERULIは,1854年に東京湾・御台場で起こったかもしれないある事象を再現することができる.撮影最終日は,集まった全員が近田アナウンサーの実況によりeスポーツのスタジアムさながらの雰囲気につつまれて観戦,途中状況と結果について互いにコメント,議論した.収録中にもプログラムとデータの一部改修が必要となり,その場で粟飯原先生と川上さんとが修正,収録は5時間連続で行われた.

古市研究室ではこれまで英雄達の選択「関ヶ原の戦い」と「三方原の戦い」で番組のために戦国FUSEを使って戦いの再現を行った.今回の英雄たちの選択スペシャルでは,放送200回を記念してこれまでに出演した戦国のプロを対象としてアンケートで地域毎に好きな武将を選び,それを集計した結果に基づいて制作した番組である.古市先生も戦国のプロとしてアンケートに回答しました.

古市研究室では学生がこれまでに多数のシリアスゲーム(世の中の課題解決を目的として開発したゲームのこと)を開発してきましたが,皆で一緒に体を動かすシリアスゲームの開発に人気があります.eスポーツは年齢や性別を超え,健常な人と障害のある人が共通の土俵で競うことができる点で期待されており,2019年12月に実施した3日間でシリアスゲームを制作する障がい者と高齢者と健常者が共通の土俵で競うことができるディジタルゲームを開発するイベント「シリアスゲームジャム」では5本のシリアスゲームが開発されました.

番組では高校の部活やプロチームでのトレーニングの様子等,単にゲームをプレイするスキルだけではなく体力作り,協調性等精神力強化,ドクターによる定期的な検診等,教育現場も含めてeスポーツに対する取り組みについて理解を深めることができたと思います.古市は監修を担当しました.

長篠の戦いは 徳川・織田連合軍と武田軍をあわせると約4,000丁の火縄銃が使われた戦いとして有名な戦いですが、小学校で我々が学んだ三段撃ちが本当に戦いで行われたのか,負けた武田側はどのような戦いをし実際のところの優劣はどの程度であったのか等を番組用に開発したFAiBSで再現しました.特に,火縄銃の連射性能や銃兵の練度等を如何にモデリングするかを工夫し,史実で知られているいくつかの事象を再現することができたました.

※番組出演/取材等に関する問い合わせは,問い合わせフォームをご利用ください.